お部屋に彩りと癒やしを与えてくれる観葉植物。しかし、その鉢の中が、知らず知らずのうちに、エビみたいな虫「ヨコエビ」や、その他の不快な虫たちの発生源となってしまっているケースは、驚くほど多くあります。彼らを家に「持ち込まない」、そして鉢の中で「増やさない」ための、正しい植物の管理方法を学びましょう。まず、全ての始まりは「購入時」です。園芸店やホームセンターで植物を選ぶ際、葉や茎の状態だけでなく、必ず「土」の状態もチェックする習慣をつけましょう。土の表面を軽くかき分けてみて、小さな虫がうごめいていないか。鉢の底の穴から、虫が顔を出していないか。あるいは、鉢の受け皿が、常に水で濡れていたり、ヌメリが発生していたりしないか。こうした点は、その店での植物の管理状態を示す、重要な指標となります。可能であれば、購入後は、一度、新しい清潔な土に植え替えてから、家の中に持ち込むのが最も安全です。次に、家の中での「水やり」と「土壌管理」です。ヨコエビやトビムシは、常に湿った土を好みます。水のやりすぎは、彼らにとって最高の環境を提供するだけでなく、植物の根腐れの原因にもなります。水やりは、必ず「土の表面が乾いてから、たっぷりと」というのが基本です。そして、鉢の受け皿に溜まった水は、その都度必ず捨てることを徹底してください。ここに水が溜まっている状態は、虫たちに「いつでも水分補給できますよ」と、オアシスを提供しているようなものです。また、彼らの餌となる有機物を減らすことも重要です。土の表面に落ちた枯れ葉や、枯れた花は、こまめに取り除きましょう。有機肥料の与えすぎも、彼らを呼び寄せる原因となります。使用する場合は、土の表面に置くのではなく、土の中に混ぜ込むようにすると良いでしょう。風通しの良い場所に置き、時々鉢の向きを変えてあげるなど、土が乾きやすい環境を作ってあげることも大切です。日々の少しの心がけが、あなたのグリーンを、不快な虫の発生源から、真の癒やしの存在へと変えてくれるのです。