これから一人暮らしを始める、あるいは始めたばかりで、まだ虫対策グッズを何も持っていない。そんなあなたのために、万が一の遭遇に備え、これだけは最低限、家に常備しておくべき「三種の神器」をご紹介します。これらがあれば、突然の敵の出現にも、パニックにならずに、冷静に対処することができるはずです。神器その1は、何と言っても「殺虫スプレー」です。これは、ゴキブリなどの大型の敵との遭遇戦において、あなたの命を救う、最も頼りになる武器です。選ぶ際のポイントは、冷却タイプではなく、即効性の高いピレスロイド系の殺虫成分が含まれたものを選ぶこと。そして、噴射距離が長く、細いノズルが付いているタイプであれば、家具の隙間に逃げ込んだ敵にも追い打ちをかけることができます。玄関やキッチン、寝室など、各部屋に一本ずつ置いておくと、いざという時に慌てずに済みます。神器その2は、「ベイト剤(毒餌)」です。これは、目の前の敵を倒す武器ではなく、見えない場所に潜む、敵の本拠地(巣)を殲滅するための、戦略兵器です。ゴキブリを一匹見つけたということは、その背後に仲間がいる可能性が高いです。ベイト剤を、冷蔵庫の裏やシンク下、コンロの周りといった、彼らが好みそうな場所に設置しておくことで、コロニーごと根絶やしにし、将来の遭遇を防ぐことができます。引っ越したその日に、まずこれを設置することから始めるのが、賢い一人暮らしの第一歩です。神器その3は、「粘着トラップ」です。これは、ゴキブリだけでなく、クモやムカデなど、床を這う様々な虫を、あなたが寝ている間などに、知らず知らずのうちに捕獲してくれる、頼もしい見張り番です。薬剤を使わないため、安全性が高いのも魅力です。これらの「直接攻撃用のスプレー」「巣を叩くベイト剤」「待ち伏せ用のトラップ」という、役割の異なる三つの武器を揃えておくこと。それが、一人暮らしの城の平和を、最小限のコストで、最大限に高めるための、基本戦略となるのです。
初めての一人暮らし、これだけは揃えたい虫対策グッズ